「無論、戦闘に、だ。あれはそのために欠かさず鍛練しているのだろうな」
「なんだよー、戦闘かよ。……まあ、トンビが口に出すのはそれくらいしかねぇもんな。けど、俺はてっきり『抱く』のに適している身体だと…」
あからさまに肩を落とすツバメに、悠は思い出したかのように、あぁそうだ、と言った。
「彼女の唇は柔らかかったよ、ツバメ」
「なにっ?!」
うなだれていたはずの頭は活気を取り戻したように悠へと勢いよく上げた。
「本当かっ…?!────つか待てよ。お前なんで知ってんだよ」
「それは勿論、口吸いをしたからさ。彼女の盛らし声は聞けなかったけどね」
「お、お前はやることが早いよなぁ…。じゃ、なんだよ。悠はその女をものにしたいわけ?」
返事は無かった。
何分、辺りは真っ暗に等しいので彼の表情は窺えない。
「はぁーー。トンビが美しいとほざき、悠がものにしたい女ねぇ…」
ツバメは独り言のように呟く。


