奥州の山賊







「良い結果を待っているよ、………豆吉くん」





間近に来た彼に向かって囁いた。




豆吉はきつく悠を睨むと、足早に外へと出てってしまった。












「────にしても、あいつ<鷹>の頭領の側近だろ?いいのかよ、俺たちに力添えなんてよ」





やっと笑いが収まったツバメは腹を擦りながら悠に訊ねた。




悠はふふ、と微笑んでゆっくりと瞳を閉じた。








「彼にはそれ以上に欲するものがあるんだよ」





「あー、<鷹>の女のことか。そんなに美人なんか?俺は一度も会ったことねぇからなぁ」







頭の後ろに手を回し、ツバメはどことなく上を見上げた。






「大した女だ…」





すると、先ほどまで沈黙していたトンビが口を開いた。





「なにっ?!トンビ、お前その女に会ったことあるのか!」






「会ったのではない。ただ、見ただけだ…」







「同じだよ!変わんねぇだろ?んで、どうだったんだよ、その女の姿は…!」








「……………美しかったな」






トンビはどこか遠くを眺めるように呟いた。






「颯爽と走る姿はまさに風の如し。無駄のない体つきで、文句ないだろうな…」





「『無駄のない』?!そ、それは…─────!」






ツバメは興奮ぎみにトンビに言い寄った。




そんな彼に呆れながらもトンビは続けた。