奥州の山賊








もしそうだとするならば、俺は伊達政宗に負けてしまったんだろうよ。





こんなにも…、あいつより長くあんたと過ごしたはずなのに、あんたの心の中に入れたのは伊達政宗なのかよ…。






俺は…──────








「豆吉、い…痛ぇ…──」





「え、……っあ!わ、悪い」






こちらも無意識のうちに強さ加減をできていなかったみたいだ。






豆吉は慌ててぱっと離した。







「………ったく、どうしたんだよ。いつものお前らしくねぇな、豆吉」





「すまん、姉貴…」






「別にいいけどよ…。ただ───────」






ひすいが腕組みをして困ったように豆吉を見ていた時だった。








「─────ひすいさん…っ!」






遠くで懐かしい声が聞こえた。






「なっ…?!」






ひすいには誰のものかわかったらしく、一気に顔が赤く染まった。





─────もちろん、豆吉はその瞬間を見逃さなかった。







ひすいが辺りを見回すと、木々の拓けた先にある岩に二人の影を認めた。