奥州の山賊







「ありがとう、政宗さん…」





あんたのおかげで吹っ切れた。




全てを諦めるわけではない。



当然、まだ小十郎のことを想っているし、これからも想い続けたい。




けれどもし、この先の旅で小十郎を忘れることができたならば─────







「────また、会いに来る。あんたの、ところに…」





「必ず戻ってこい…!」





目の前の隻眼が潤んでいるように見えた。




彼のかすれた言葉の力が、自分の背中を押してくれるように感じる。





「ああ。奥州に…──いや、あんたのとこに…」





「待っておるぞ」





「…………」






「永劫、お前を想い続け、お前を待っている。だから、必ず戻ってこい」






────帰る場所ができた。






それは義務であるような気がする。




必ず遂行せねばならぬものなのだ。












────最後に、政宗とひすいはしっかりと抱き合って…別れた。