「…ひすい、抱きしめていいか?」
「はぁ?さっきは一方的にしてきたくせに、今さら了承を得るってか?」
政宗は目を細めて笑った。
その姿に重なるように木漏れ日が彼を照らす。
そんな姿が美しくて、ひすいは思わずじっと眺めてしまった。
頬を叩いた距離から一歩一歩と政宗は近づき―――――
「……おい、政宗さん。俺ぁ『いい』って了承したか?」
ひすいにその長い腕が絡み付いた。
細そうにみえて、実は締まっている政宗の腕が優しく――――否、強く強く、ひすいの表情を伺いながら抱きしめていた。
「言わずとも、お前の眼(まなこ)が是だと言っておる」
「…………」
本当は何かを言ってやりたかった。
しかし、あまりにも愛情に溢れた抱擁にひすいは言葉を失ってしまったのである。
しかし―――――
「あんたの気持ちはわかった。……けど、やっぱり小十郎さんを忘れることはできないよ。だから―――」
「わかっておる…」
「え…?」
頭上から甘い声が降ってきた。


