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「では、よろしくお願いします…」
「ああ―――――」
タン、と襖が閉められると、そこには息苦しいように荒い寝息が空間を埋めていた。
ひすいは大きく深呼吸をしてからすぐに作業に取り掛かった。
薬草を煎じて、ぬるま湯で飲ませる。
途中、少し起き上がるのも政宗にとっては億劫らしく、ひすいが頭を持ち上げる度に殴られた時に発するような呻き声をあげていた。
それでもひすいは薬湯を半刻おきに飲ませた。
すると、効果がやはりあったのか、これを何度も繰り返した五度目以降になったときには政宗の容態も大分快方に向かっていた。
部屋に入ったときに比べれば、汗もあまりかいていない。
そして、寝息も乱すことなく規則正しく行われていた。
「……………ここまでくれば、あんたも平気だな、政宗さん」
ふと窓の外を見上げると、そこにはすでに空が白んできていた。
見たことのないその朝明けに、ひすいは目を奪われてしまっていた。
「ここからの朝明けは、こんなにも美しいんだな…」
ふと呟いてみる。


