奥州の山賊








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「解熱剤?」





「そうよ。譲ちゃんもいつかは必要になるときが来るんじゃねぇかなってな」




源九郎は解熱剤を教えてくれるということで、ひすいは渋々隣に座っていた。




「必要になるとき?――――はっ!あたいがいつ使うっていうんだい?」






彼がが一枚一枚何かの葉を並べているのを、ひすいは興味なさげに胡坐をかいて見ていた。




源九郎はそんなひすいの姿が微笑ましいのか、穏やかに笑っていた。






「そうだな…、譲ちゃんに想う人に使ってやれ」




「そりゃ、いつになるか…―――」






ひすいは希望がないかのようにため息をついた。




それに対して源九郎はふっと口を緩ませた。






「なぁに、そう遠くはねぇよっ!」






―――――どうだか…





ひすいは何故ここまで源九郎が確信するほど言い切れるのかわからなかった。





今の自分には源九郎がいてくれればそれでよかったのだ。




自分が帰る場所がある。





それを与えてくれたのは、紛れもなく彼だ。






彼以上の男がいるはずがない、否、認めたくない。







「譲ちゃん…、」






思いにふけっていると、そこには先程とは取って代わって、源九郎の真面目な顔があった。