奥州の山賊








――――――ひすいは川に来ていた。







たまにの水浴びである。







「やっぱ気持ちいいなぁ〜」




清い水に身体が浸かることで、心までもが綺麗に流れていくようだ。




「…………」





ひすいは押し黙ると不意に唇を川に付けた。



そして、その中で指を使って擦り始める。






――――――あの感覚が気持ち悪い。





もしかすれば、この流れる川が自分のこの気持ちを流してくれるかもしれない。





必死に擦る。





自分に付着した汚いものを削ぎ落とすように―――――













――――――ガサッ…






刹那、背後の草むらから誰かが草木を踏みつける音がした。





ひすいは驚いて振り返った。






そこにいたのは…―――――