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義姫は小さな小瓶を手に取り、不適な笑みから眉をハの字に曲げた。
「………これで貴方も楽になります、政宗」
それは、先程悠と話していた姿とは一転して、辛い苦悩に満ち足りた母親の姿であった。
「せめて、救うことができなかった私(わたくし)がこれで…」
――――五つのとき、政宗は不治の病に侵された。
義姫は必死に看病したが、命は取り留めたものの、右目の光を失った。
彼女自身、それが自分の責任であると感じていた。
だから――――
「貴方を救うには、これしかないのよ…!」
義姫の頬には涙までもがつたってきた。
しかし、すぐにその悲しみを隠すように彼女は乱暴に袖でそれを拭き取り、全ての感情を鎮めた声で襖に向かって言った。
「かや、おいでなさい」
―――――そして、負い目を感じていた彼女は政宗に毒を盛った…。


