「目覚めるとな、一番に城下に足が歩き出すんだ。……―――――と言ってもまあ、実際に動かしてんのは俺だけどよ。そんで、政宗さんと小十郎さんを捜すんだ。『いないかなぁ〜』なんて呑気にさ……。―――――笑ってくれよ。こんなの、変人の何でもねぇ」
ひすいが自嘲しているのを小十郎は瞳を閉じて首を振った。
「それは違います。貴女は、迷っておられるのでしょう」
「迷う?」
「そうです。今、自分が何をすべきなのかと迷っているから適当な事柄に理由をつけて過ごしているのでしょう」
「適当な、事柄…」
そうではない気がする。
二人の後をつけることは適当な理由ではないと、何故か全身が訴えている。
ますます、訳がわからなくなってしまった。
「………そうだ。あと、やっぱり羨ましいよな」
そう言って、ひすいは稽古をしている二人に眼差しを向ける。
「……自分も、共に暮らしたいのですか?」
「いんや。多分違うな。俺は<鷹>の生活に満足しているしな」
「では?」
小十郎が首をかしげると、ひすいは髪をなびかせて微笑んだ。


