それでも厳し過ぎる日々に負けそうになったとき、たまに顔を出しにくる<鷹>の仲間が励ましてくれた。
ここまでたどり着くのに決して自分ひとりではできなかったであろう。
「ひすい、俺を見ろ」
政宗に言われて顔を上げる。
目の前には初めて会った時と変わらぬ端正な、光り輝く顔があった。
「………お前は、俺を愛せるか?」
今更何を言うか。
「俺はあんたしか愛せないよ…」
政宗を愛し続けていたからこそ、今こうして彼の腕の中にいるのだ。
「ならば、俺の眼も…愛せるか?」
「政宗さんの、眼………?」
そう言われてひすいは彼の左眼を見つめた。
澄んだ瞳がひすいの顔を写しだしている。
「俺の、右眼だ……」
政宗は右眼につけていた眼帯をほどく。
そこには天然痘に侵された、今は光が一寸も入らない瞳があった。
ひすいは手を伸ばし、そこにそっと触れてみる。
「母上は、これを嫌った。だから俺から遠退いてしまった…。お前もまた、母上のように去ってしまったのだと思っていたが――――」
「嫌いなわけがない」
「……!」


