集まった男たちはこぞってこの理由を話し合っていた。
しばらくするとひすいが大きな石の上に立った。
「今日はお前らに訊きてぇことがあるんだっ!」
先程の無気力な彼女とは一転して、声に張りが戻っていた。
「何ですかい、姉貴?」
一人の男が尋ねた。
ひすいは一度目を閉じて、大きく深呼吸をした。
「この際面倒だからな、単刀直入に言うぞ。………俺はな、政宗さんの側室に来ないかと言われたんだ」
その途端、一気にあたりが騒ぎ始めた。
しかし、ひすいはそのまま続けた。
「俺は政宗さんが好きになった。だから添い遂げたい気持ちはある。……だが、俺はこのまま源九郎の<鷹>を捨てられないっ!だから、お前らの意見を聞こうと思ってな…」
切実に悩み惚けたようなひすいの艶めかしい瞳に誰しもが魅了された。
「姉貴っ!あんたは自分の思いに従うまでっすよ。俺らは残されても誰も何も文句は言いやしねぇ」
その瞳に反応して、いち早く男が返答した。
それに便乗するように、同意の意見が飛び交う。
ひすいは嬉しくて、涙が頬をつたるのがわかった。
しかし、頭たる者は配下に涙のような弱さを見せてはいけない。
それゆえ、ひすいはすぐに腕で乱暴に拭いとった。


