【完】禁断の恋

「ふぇ…ぅっあ――――――!」
あたしはベッドに顔を沈め、泣いた。
分ってたことなのに。
好きになった相手が、先生だって時点で。
叶わないってことくらい、分ってたのに。
先生に、ヒドイこと言った。
けど…
“先生だから”
たったそれだけの言葉で終わるのが、嫌だった。
どうしてあたしは、先生の生徒なんだろう?
どうして先生は、あたしの先生なんだろう。
先生と生徒としてじゃなくて、
上原悠希と吉池心として、出会いたかった。
でも、先生と生徒じゃなかったら、あたしたちは、出会わなかった。
「…複雑だな」