【完】禁断の恋

あたしは次の日の放課後から、部活を延長し続けていた。
『吉池、もう8時だ。そろそろ帰れ』
「あ、はい」
あたしは片付けを始めた。
『お前、歩き?』
「はい」
『危ないから送ってく』
「えっ!?平気ですよ!!」
『もう真っ暗だし、危険だろ?大事な生徒に何かあったら嫌なんだよ』
「…ありがとう、ございます」

“生徒”

この言葉に胸がチクンと痛んだ。


わかってる。
あたしは、生徒に過ぎない。
それ以上でも、それ以下でもないんだ。