【完】禁断の恋

「ダメ、かな…?」
「美……海は…」
「好きな人、いるよね」
「えっ―…」
どうして、分ったのかな…?
こんなに、美海のことを分ってくれたのは、お兄ちゃん以外にはいなかった。
「でも、それでも俺は美海が好きだよ」
「好きな人がいても、いいの…?」
「俺を好きにさせる」
「ッ…あり…がとう」
「え?」
「よろしく、ね?」
頬を伝った涙。
それを直輝くんは優しく拭い…
抱きしめた。
「覚悟してて。すぐに好きにさせるから」
「ッ…うん」
「キス、してもいい?」
「……いいよ」
冷たい夜風がふいたとき、美海たちはキスをした。

ほら、新しい恋が…

今、始まる……。