【完】禁断の恋

「もう6時だ…。そろそろ帰ろっか」
『……』
「お兄ちゃん?」
『まだ、帰りたくない』
「帰りたくないって…。子供みたいなこと言わないの!ママ心配してるよ?帰ろうよ」
俺は、ずっとお前とこうしていたい。
『美海は、帰りたい?』
「へ……?」
『俺は、帰りたくない…』
もう少しだけ、2人きりがいい。
「でも『俺は、お前と一緒にいたいんだよっ!』
「お兄ちゃん、わけが…『好きなんだよ!お前のことが!』
「えっ!!??」
あれ、俺、今…言った?
「何…言ってんの?だって…美海たち、兄妹なんだよ!?」
もう、止められない…。
『分ってるよ…。でも、俺はずっとお前のことが好きだった…。お前しか、見てこなかった…』
「そ、んな…」
『美海、俺はお前が、妹としてじゃなくて…1人の女として、好きだよ』
「―…っ。ダメ、だよ。だって美海たち…兄妹、なんだから…」
『そ、だよな…。分ってたよ…。ゴメンな、困らせて…』
「…ううん」
美海、俺はお前に…そんな顔させたかったわけじゃないんだよ…。
ただただ、好きだったよ…。
お前のことが、大好きだった…。