俺は『神威の弟』
俺は神威の代わりのために生きている






『お前は神威の為に生きろ。本当は神威一人で十分だったのにお前も生まれたから仕方なくお前も育てているんだ。住めるだけでも感謝しろ」



俺と神威が十歳の誕生日に親父が俺に言った言葉
遠回しに要らない子と言われた



知っていた親父が俺を愛していないことぐらい


だから俺は他の人に嫌われない様に神威の真似をした



いつも楽しそうに喋っていつも笑顔
いつも元気でいつも目がキラキラ

それが神威
だから俺も真似をした
要らない子と思われないように

皆に『ヤッパリ双子だね』って言われるように




でも俺はそれが段々苦しさに変わっていくのを気づいてなかった