旅行二日目―――――――…


「あぁー!ジェットコースター楽しかったねー!もう一回乗りたいなぁ!」

「渡辺さん凄いわね…私はもう無理だわ」

「わ、私も…」

くらくらする。
絶叫系は無理…。


いよいよ旅行も二日目。
今日は遊園地《ネバーランド》に来ていた。

ネバーランドは貸切状態で、乗り物も乗り放題!
思う存分、遊園地を満喫していた。


「全員集合したかー?でわ今からお化け屋敷に向かいまーす」

自由時間が終わり集合場所に集まると、浩ちゃんの声に引率されて私達はお化け屋敷へ向かう。


「私…お化け屋敷苦手だわ」

百合香ちゃんはそう言うと、ブルッと肩を震わせた。


「マジで?私お化け屋敷大好きー!」

楽しそうに話す亜紀ちゃん。
亜紀ちゃんこういうの全然平気だからなぁ。


私もお化け屋敷は苦手…。
しかもこの遊園地のお化け屋敷って…かなり怖いって有名だし。

想像するだけで背筋がゾッとした。
大丈夫かなぁ…。


しばらく歩くと、あっという間にお化け屋敷の前に到着。

廃校をモチーフに作られたお化け屋敷に、思わず息をのむ。

噂には聞いてたけど…ほんと怖そう。
今からここに入るんだよね?
な、泣きそう…。


「凄ーい!超楽しみ!」

ランランと目を輝かせる亜紀ちゃん。


「………。」

対照的に、無言で立ち尽くす百合香ちゃん。

心なしか涙目になっているように見える。
私と同じで、百合香ちゃんもかなり怖がってる様子だ。

…笑ってる亜紀ちゃんが羨ましい。


「でわ順番にクジを引いてくださーい。はい、押さないで!」

浩ちゃんが大きな声でファンの子達を誘導する。


今から引くのは、一緒にお化け屋敷に入るグループを決めるクジ。

その中には、てっちゃん、逞くん、そしてなぜか浩ちゃんとのペア券も入っている。

でも、ペア券とかだいぶスペシャルな企画だよね。

みんなてっちゃんと逞くんとペアになりたいと口々に話している。浩ちゃんも中々の人気だ。


私もてっちゃんとペアになりたいな…。
お化け屋敷は怖いけど、てっちゃんとだったら…大丈夫な気がする。


願いを込め、クジを引くと…