君ニ恋シテル

「優奈どうしよぉー!
もうすぐだよぉー!」

「う、うん」

どうしよう!
緊張してきた…。
鼓動が早い…。
ヤバイ…平常心でいないと…。


「運命の時間だぁ…」

亜紀ちゃんが緊張した声色でそう言った。

「運命…」

「そう!運命!
あぁー、クジの神様ぁ!
お願いします!ハグを下さいー!」

お祈りのポーズをとる亜紀ちゃん。


私も…ハグがでますように。
心の中で祈った。


そして…

いよいよ、テントは目前。


「あー、私もうダメ!
ドキドキがヤバイ!」

亜紀ちゃんが胸に手をあてる。

「わ、私も…!」


テントの中の様子がなんとなく見えた。

中には数人入れるみたい。

今テントに入った子がクジを引いた。

交換などの不正防止のため、テントの中に入ってから、直前にクジを引く仕組みになっている。



中に二人がいるんだよね…。

心臓がヤバイくらいドキドキいってる。