「防具はほしい?」
私は幸い剣道着のままだったので、着替えずに済んだ。
「んーいらない?」
まぁつけた方がなれてるけどね。
だけどつけない方が私は好きだ。
「じゃあ俺も!」
審判を務める近藤さんが真ん中に立った。
そして…
「はじめ!」
試合が始まった。
両者どちらもしかけてこない。
「こないなら俺、行っちゃうよ?」
「こい。」
藤堂が仕掛けてきた。
確かに素早い。
だが…
「甘い!!」
「勝者・佐倉真琴!」
近藤さんが試合終了の合図を出した。
藤堂は平助よりも隙はなかった。
だから楽しかった。
「負けちゃった…。」
「お疲れ様。
約束通り、君は今日から壬生浪士組の仲間だ!」
近藤さんが言う。
良かった…。
「藤堂さん、楽しかったです。
また試合してください。
そしてありがとうございます!」
「「真琴、よろしくな!」」
これは原田さんと永倉さん。
「今度僕と試合してくださいね」
「…私もお願いしたい。」
沖田さんとたぶん斎藤さん。
「これからよろしくお願いします!!」
佐倉真琴、17歳。
今日から壬生浪士組になりました。

