そこで一度夢が途切れ、新しいシーンに切り替わる。


手を繋いで横断歩道を歩くあたしと優輝。


優輝の手の平はいつだって温かくて、寒がりなあたしは優輝の手にお世話になりっぱなしだ。


「……――危ない!!!」


すると、その時誰かの叫び声が聞こえた。


「えっ……?」


驚いて顔を上げると、車のライトが目に入って。


その車はおかしな動きをしながら横断歩道目がけて突っ込んでくる。


キキーッというブレーキ音を耳にした時には、体は勢いよく宙を舞い、次の瞬間には冷たいコンクリートに叩きつけられていた。


「……いったっ……。ゆ……うき大丈夫……?」


いつの間にか離れてしまっていた優輝との手。


痛む体を何とか持ちあげると、頭から血を流している優輝の姿が目に飛び込んできた。