その時、ふとある疑問が頭をもたげた。
「ねぇ、優輝。あたし、聞きたいことがあるんだけど……」
今までずっと心の中でくすぶり続けていた不安の種。
あたしは思いきって聞いてみることにした。
「麗華さん……どうしてあの事故のことを知ってたの？」
「アイツの父親、地元の新聞社に勤めてるんだ。あの事故の記事を担当したのもアイツの父親」
「そうなんだ……」
「正直、麗華には何度もを寄り戻そうって言われてた。あの事故の話を父親に聞いた後は、今まで以上にしつこく。最後は脅しに近かった」
「脅し……？」
「あぁ。事故のことを純恋にバラすって何度も脅された。それでも何とか麗華のご機嫌をとってたけど限界だった」
優輝はそう言うと、眉間に皺を寄せた。
