床には優輝によって脱がされた洋服が散乱していて。 それをそっと拾ってタオルケットにくるまる様に着替えを済ませる。 あの夢は……いったい何だったんだろう。 麗華さんの言い掛けた言葉の続きは……――? 「そろそろ帰るか?」 「……そうだね。帰ろうかな」 「送ってく」 胸にくすぶる不安の種。 その種が成長して芽を出さないことを、この時のあたしはただただ祈り続けた。