「――お帰りなさい、乃愛さん。って、あ。愛人(アイト)くんも?」




「うん。愛人がどうしても宇野くんに会いたいって言うから連れてきちゃった♪」




ここはあたしが経営するバー。




あたしは息子の愛人を抱っこしたまま宇野くんに言った。




愛人はあたしと優人さんの間に生まれた子供だ。




ちょうど5歳になったばかり。




「ママ、海くんのとこ行くー」




「ん?はいはい」




あたしは愛人を降ろしてあげた。




すると愛人は嬉しそうに宇野くんに抱き着く。




「海くん、あしょぼ〜!!」




「お、元気だな。愛人くんは」




宇野くんは優しく愛人の頭を撫でた。