見知らぬその人に手を引かれるまま、 気が付くと街灯が多い通りに出た。 この人に声を掛けられるまでは追い付かれてしまいそうな位近かった足音も、いつの間にか聞こえなくなっていた。 「もう、大丈夫かな?」 その人はこちらを振り返って柔らかく微笑みかけた。 「あの、すみませんでした本当に…ありがとうございます」 ぺこぺことお辞儀をする私。 「あれ?」 お辞儀をする私を見て、突然驚いたような表情になるその人。 「どうかしました?」 「もしかして、椎名さん・・・?」 「え?」