「なんかアイツ、ムカつくなぁ。」 不格好なあたしの耳に飛び込んできたのは、場違いなくらい明るいアイツの声。 それに反応して思わずアイツを視界いれたら、ばっちり目が合っちゃって。 口の先だけニッと、アイツに微笑みかけられる。 …言ってることと、声の明るさが合っていない。 「みぃちゃんみたいに可愛い子がいるのに、浮気するなんてね。」 『……。』 「俺、女の子を傷つけるのは許せないの。」