「み、三波だって…。その男、なんなんだよ。」



たじろぐように言葉を発した先輩に、あたしはなんて返せばいいのだろうか。


だって、先輩、あたしと颯との関係は、幼なじみだって知ってたじゃん。

それを告げた時先輩、本当に興味なさそうに頷いてたじゃん。



あたしのこと興味ないんだなって、あたし、あの時少し凹んだんだよ。

こういう時ばっかり、あたしを咎めるんだね。



『颯は幼なじみです。』



こんな時でさえ、先輩に強く出られないあたしは、弱いのかもしれない。