最悪だ。


なんで、なんで、なんで。

用事があるって、言ったじゃん。
だから、1ヶ月も前からしてたデートの約束を、先輩は破ったんじゃん。



なのに、なんで。

なんで先輩の隣には、綺麗な女の人がいるの?




『……っ。』



思わず、ショーパンの裾の方をギュッと握りしめる。


じんわりと滲んでいく、手のひら。
ショーパンに触れた指先は、悔しいぐらいに小刻みに震えていた。