正直、あたしはそんなアイツが大嫌いだ。


だらしがなくて。
女の子を弄んで。



女の子を1人に絞れないような男は、女の子の敵のようなものだから。




『だいたい、アンタが田中くんを怒らせ…っ』

「うるっっっさい!」




―…あたしの心の叫びは、その何倍もうるさいハゲ先生に遮られた。




「『えっ…。』」




思わず、アイツと声がハモる。


2人同時に横に振り向いたら、すぐ側に仁王立ちしたハゲ先生が立っていた。