「…あ、やっと気づいてくれた。」 顔をあげた先には、満面の笑顔のアイツのドアップ。 机には英語の教科書が開いてあったから、あたしは英語の時間にいつの間にか眠りについていたらしい。 『…なんだ。』 じゃあ、あの映像は夢だったのか。 長いウェーブがかかった髪の可愛らしい女性に、…先輩。 やけに生々しくリアルだった夢に、あたしは一瞬だけ身震いする。 …気持ち悪い。早く、忘れよう。