好きだけど、その気持ちが届くことがないことなんか、知っている。


誰よりも、近くで彼を見ていて。
誰よりも、触れ合っていたつもりだったから。



そんなあたしが、先輩の気持ちに気づかないはずが、ない。



それでも先輩を好きでいることを止めず、離れることができないあたしは、諦めが悪いのだろうか。




「みぃちゃん。」

『……。』

「みーぃっちゃん!」




……バッ、と。


夢の世界から抜け出したかのように、我に返って、目が覚めた。