アイツの気持ちが、痛いくらいに突き刺さる。
嘘じゃないってことくらい、あたしにだってわかっていた。
「…ごめんね、みぃちゃん。」
そう言って、アイツはあたしの身体をゆっくりと剥がして。
困ったように、寂しそうに笑う。
「今、どうしても伝えたくなったんだ。」
アイツはそのまま、温もりだけをあたしに残して、教室から出て行った。
“一生懸命になっても、相手が一生懸命になってくれなかったら?”
…いつだって、颯を傷つけるのは、あたし。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…