ラブ★シックネス




―…それは、突然のことだった。



『……っ』



ふわっ、と。

あまりにも優しい風が、あたしを包み込むように吹いて。


一瞬のうちに、あたしは颯にまでも包まれていた。




『颯…っ?』



一体なんなのよ、この状況。


あたしの顔は、すっぽりと颯の胸に埋もれていて。

あたしの頬に伝わる、颯のワイシャツ越しの体温。



あたしの腰には、ゴツゴツとした颯の腕がしっかりと巻きついていた。