今日、初めて、気づいてしまった。 颯の隣は、こんなにも居心地がいいんだと。 あたしのムチャクチャなとこを、黙って笑って許してくれることとか。 弱みを受け止めてくれそうな、物腰柔らかい感じだとか。 きっとあたしも、幼なじみという立場じゃなければ、あの取り巻きたちと同じように思っていた。 チャラいことも、誰の物にもならないことも知っている。 それでも、颯の側にいたいと。 『颯は、勿体無いと思う。』 「……。」