『……っ』 ―…なんで。 なんで、こんなにも優しいの。 悪いのはあたしなのに。 アイツは全然、悪くないのに。 ごめんって、申し訳なさそうに微笑んでくれて。 あたしの髪を、なだらかに撫でてくれる。 ―…ばっかみたい。 今更、アイツを取り巻く女の子の気持ちがわかるなんて。 『…ここっ!ここがわからないの…っ!』 相変わらず、アイツのことを直視できないあたしは、ポンポンとわからないとこを指で叩く。