ラブ★シックネス




―…むかついた。

アイツの、女の子たちと絡む声が。


いつも以上に、いちゃついてるように感じて。
いつも以上に、ベタベタしているような気がする。



ねぇ、あたしも一緒に進級させてくれるって言ったじゃん。
勉強、見てくれるんでしょ?


再テストは、今日なんだよ。


あたし、わからないこといっぱいあるから、教えてよ。


―…女の子たちのとこになんかいないで、あたしのとこに来て。



『…っ、颯!』



叫んでいた。

場所とか、そんなの気にしないで。

アイツの目を見開いた驚いた顔が、あたしの方を向く。