だって、嘘でしょ。 確信をできるような証拠なんて、何もないけど。 嘘だなんて言い切れるほど、あたしはアイツの心の内を知ってるわけないけど。 それでも少なからずあたしは、アイツは自分が大好きだと思っていた。 「嘘ついてるように、見える?」 『……っ』 見透かしたような、目。 どことなく冷めたように見えるそれは、アイツが持ってるもののように見えなくて、怖い。