なんとも言えない気分になり、アイツの声を聞こえなかったことにして、再び英語の問題を取り組み始めるあたし。 知らないもん。こんな空気。 こういう時、どんな態度をしたらいいかわからない。 ばっかみたいに、気の利いた言葉が出てこないんだ。 「……。」 アイツもついには、黙っちゃって。 あたしが問題に取り組む手を、見つめている。 暑い、アツイ、…熱い。 アイツの視線が、熱い。 自分の手のひらが、滲んでいくのを感じた。