季節は流れ、私にまた、恋人ができた。

健のことはもう、ほとんど忘れていた。

忘れようとしていた。

あの憎たらしい笑顔を。

今度の彼氏は、冷めていた。

私が驚くほど、愛というものに興味がなかった。

彼もまたお金が好きだった。