【善】



よし、行きますか。



「お姉ちゃんカワイイ~!!」

「ありがとう…」

「お姉ちゃん緊張してるよ、善兄」



わかってる。



でも初めて見た怜のキレイな服装にちょっとドキドキ。



やっぱり怜はちゃんとすりゃあ美人なんだって。



「おキレイですよ、岩崎様」

「もう…吐きそうです!!」

「そんな粗相しませんよう」

「わかってます!!善に恥はかかせないように頑張ります…」



双子達に見送られ、近野が運転する車に乗り込んだ。



俺も若干緊張して来た…。



「今日の主役は永瀬 弘樹。18歳で永瀬商会の御曹司」

「覚えてる!!」

「なら大丈夫だな」

「だな」

「本当に?」

「ダメだよぉ~…。こんなヒールの高い靴でちゃんと歩けるかな…」



痩せてる怜は背も高くてパッと見お嬢様だ。



まぁ、かなり見た目は高級。



「近野、怜のことは普通に紹介していいんだよな?」

「構いません。調べられてしまえばバレてしまいますので」



俺の仕事は怜のエスコート!!