「「いってきまーす」」 誰もいない家に響き渡る、二人の声。 私はお兄ちゃんの自転車の後ろに乗って学校へ向かう。 「今日の帰りは、部活があるから遅くなるけど、みよ大丈夫か?」 「うん、先に帰ってまってるよ」 「そっか、気をつけて帰れよ?」 「うん、お兄ちゃんは部活頑張って」 「まかせとけ」 さあ、高校生だ 私、頑張ろう! 海、私は今日から高校生だよ! 青い穏やかな空を見上げて、笑った。 .