幸せの滑走路




それは慶介の優しい顔を久しぶりに見たから




だからね.......あたしは涙を拭ったんだ




踏み出すために.....




「慶介.......よく頑張ったね......お疲れ様。慶介の分まで幸せになるからね......」





そう呟いて冷たい頬にキスをした。






好きだから生きていてほしいじゃなくて.........








好きだからこそ安らかに眠ってほしい....






お母さんが死んだときあたしはそう思った。




なぜかそう思うと悲しみが和らいだんだ.....








不安もなくて。





心がホッとした。








大切な存在だから.....