翌日、眠たい目蓋をなんとか開きながら、講義を受けていた。
結局昨日は帰り着いたのが夜中の一時過ぎ。それからお風呂とか色々としてたら、眠れたのはほんの四時間ぐらいで。
「ふぁ~……」
これで何度目だろう。まだ午前の授業も終わってないのに、かなりの眠気に襲われて――終わってみれば、授業の半分を眠っていた。
「ちょっと、今日は寝過ぎじゃない?」
お昼休み、呆れ気味な美緒からお叱りを受けていた。
「ははっ……昨日、カレと遅くまで会ってたから」
「なに、それってノロケ? 会うのはいいけど、学校に支障が出たらダメじゃん」
でしょ? と、美緒からもっともらしいことを言われた。
確かに言うとおりなんだけど……帰れる雰囲気じゃなかったし。
それにできる時にしておかないと、純さんって淡白なところがあるから。こっちがそういう気分の時には、大抵ダメって言われてしまうんだよね。
おまけに、気分を盛り上げるだけ盛り上げて放置、ってこともあるから。カレがそういう気分の時は、合せるようになっていた。
「――その様子だと、昨日やったわね」
飲み込もうとした途端、美緒はニヤニヤとそんなことを言った。
「へっ、変なこと言わないでよ」
「別に変じゃないでしょ? 紅葉がわかりやすいのよ」
ふふ~んと、どこか勝ち誇ったような表情をされ、なんだか負けたような気持ちになる自分がいた。