どれだけ眠ったのだろうか。


インターフォンの音で目が覚めた。こんな夜更けに誰だろう。


俺は、疑問に思い、玄関まで来た。


「どちらさまですか」


何も応答がない。のぞき窓を見ると、少女が立っていた。俺は不審に思いながらも、おもいきってドアを開けた。


「君、誰?部屋間違えてない?」


その少女は、長い前髪が綺麗に揃えられ、後ろの髪は短く切ってあり、見るもの全てを惹きつけて止まない、神秘的で端麗な美貌を持っていた。服が、冬なのに薄手のセーターとジーンズとは、いささか似つかわしくなかった。