とある霊能力者の仕事

「昔、ウチの先祖は権力と金を持っていたの。それで好き放題に生きててね。そうなれば自然と人に恨まれる」

当時は人を呪う職業があった時代。

先祖は呪われるであろうことは、予想していたようです。

そして頭の回転が良かった先祖は、力の強い呪術師を家に迎え入れたそうです。

「ただ迎え入れただけじゃない。―己の娘と結婚させて、血と呪術を入り交じらせた。その結果がこうなのよ」

彼女は自傷気味に笑いました。

「私の中にいるモノは、私がこの世に生まれ落ちた時からいるの。だからムリに外そうとすれば、私もただじゃないだろうけど、外す方も無事では済まない」

そこでスっと目を細め、わたしを見つめてきました。