HYPNOTIC POISON ~催眠効果のある毒~



と言ういきさつがあって、何とか予鈴が鳴る時間に滑り込みセーフ。


乃亜と梶はすでに登校していて、梶は乃亜を迎えに行って一緒に登校したみたい。って言うかそれを提案したのあたしだけど。梶には乃亜のリアルにボディーガード兼、フェイク彼氏と言う設定だから。


「どうしたの~?雅がギリギリって珍しい」と乃亜がこそっと聞いてきて


「うん、ただの寝坊。明良兄から聞いてない?」


「ううん、明良すぐ寝ちゃうでしょ~」と乃亜は苦笑い。


まぁ、乃亜の言ったことは当たってる。ボディーガードの役目はしっかり果たしてくれたけど、それが終わるとまるで電池が切れたみたいにパタン。てか乃亜のことが心配じゃないの、と思ったけど、梶が変な風に信頼されてるから、


その梶も


「何か鬼頭、いつもと違う。それもいいかも、無防備って感じで」と顏を赤くして顔を逸らす。


無防備……?


「ホントだ~、無造作ヘアセットって今流行りだしね~」と乃亜もふわふわ笑う。今朝は時間がなくて、それでもボサボサの髪を誤魔化すためにゆるくポニーテールをしただけ。


てか梶、あんた乃亜の彼氏役でしょうが。あたしを見て赤くなってんじゃないよ。


――

――――


と言うわけで無事朝礼を迎えて、毎日の日課で出欠を取ってる水月にあたしの名前を呼ばれるとき、ドキドキしてその瞬間を待った。


「鬼頭」


名前を呼ばれて、理由もなく彼を見れる。その瞬間。一瞬だけど、永遠に止まって欲しいと思うその単位は刹那と言うべきなのか。


水月は誰にも気付かれないようちょっと微笑んだものの、不自然に見つめ合ってるワケにもいかない、すぐに乃亜の名前を読み上げ、その刹那は終わってしまった。


だけど、違う意味で気になることはある。





「森本―――…は


今日も欠席か」