はじめて聞かされる事実に目を開いた。
森本さんのお姉さんと水月はひょんなことから知り合った。と以前水月から聞いていた。最初は森本さんの家庭を心配してお姉さんに相談に持ち込んでたみたいだけど、姉妹仲は最悪だったみたい。それでも水月がお姉さんに構っていたのは、お姉さんが森本家で孤独な存在だから、放っておけない、ってそんな優しい気持ちからだった。
けれど、その優しさは時にとても
残酷だ。
傷ついて、落ち込んで―――誰も居ない、独りぼっち。そんなときに手を差し伸べてくれたひとのこと好きになるのは不思議なことではない。
森本さんのお姉さんから告白っぽいものをされても水月はそれが本気か軽い冗談なのか分からなかったようだ。だけど保健医に相談したところ、それは本気だと言うことを保健医が断言したらしい。
てかまた保健医かよ、何であたしに相談してくれなかったのよ。
と、違う場所で嫉妬してるあたし。
あたしにとって怖いのは―――真正面から告白してきた森本さんのお姉さんではなく、やっぱり保健医の方みたいだ。
でも、今は小さなことをあれこれ言うこともできないし、しても仕方がない。
だって水月は、きっと散々悩んだ筈だ。もちろんあたしに対する気持ちが薄らいだ、そうじゃない、とかそんなことじゃない。
それに、告白されたのは形だけとは言えあたしが水月を手ひどくフった直後のことだから。あの時水月は本気でフられたと思ったに違いないし。それを考えるとあたしにも非があるって分かってるけど、
それでも心臓の奥がチクリと痛む。それは小さな針でつつかれているような、じわりじわりと浸食する痛み。
でもあたしは―――
信じている。
水月のことを―――心の底から。



