「あ、それより、助けてくれてありがとね!」 遅いお礼を、深々と頭を下げて、北条くんに言った 北条くんは驚いた声で 「えっ!? あ、いや、別にそんなお礼言われるようなことしてねーし」 顔を上げて見ると、北条くんは横を向いて赤面していた これは照れてるんだな、と思った クスッと小さく笑って 「北条くん、教室戻ろ!」 と明るく言うと 「あ、あぁ」 と小さな声が戻ってきた