右腕を見る。
元に戻っている。
腕の、伸びる女。
加奈子は、少し涙ぐんだ。
「なかなか、上手くいったじゃないか。
後25だったかな?武器があるからな。」
早坂が、拍手しながら言った。
加奈子は25って、だいたいかよと思った。
「変身してない時に出なきゃ大丈夫だよ。」
高田が、言った。
「普段こんなの出たら、困るよ。」
加奈子は怒った。
「だけどなあ、まだ調整中だから、気をつけないとな。」
加奈子は普段、こんなのが出たらと思うと、ぞっとした。
授業中に、手をあげたら手が伸びたり、満員電車の中で、足からカッターが、出ちゃったら大変だ。
それに、まだ25もあるのだ。憂鬱になる。
「他の武器は何なの?」
加奈子は、早坂と高田に聞いた。


