路地に入って行った。


高田も、当然付いてくる。



途中に壊されかけて放置された古いマンションだろうか鉄骨が、コンクリートからむき出しになった建物があった。



早坂はむき出しの鉄骨を見て言った。



「変身して、これを蹴ってみろ。」



鉄骨は、かなりの太さだった。



「大丈夫。
変身しろ。ところでベルトを持って来てないなら可愛く可愛くへ~んしんだぞ。」



加奈子は、ほっぺたのところに人差し指と親指で丸を作って内股気味に立って裏声で「へ~んしん」と言った。


光りと共にピンクの悪趣味な格好になっていた。



「よ~し、じゃ鉄骨を蹴ろ、可愛くキ~ックと言いながら可愛くだけど思いきり蹴ろよ。」



鉄骨がむき出しているところは、加奈子の丁度、目の高さにあった。



可愛くだけど思いきりってなんだよと思いながらも、加奈子は、そのとおりに「キ~ック」と可愛い声を、出しながらら鉄骨を蹴った。